不良少年7
その先生だけはいつも俺の身になって考えてくれる
先生と思っていましたが
俺が施設から出てきて、その先生だけには
きちんと挨拶をしようと、仲間に話したところ
お前がいない間、学校で俺の事をボロクソに言ってたので
そんな必要はないと言われました。
寝耳に水と言うのでしょうか
すごく信じていたので
近所の同級生宅を訪れて聞いたところ
やはり仲間が言った通りでした。
よくあるドラマみたいですね(笑)
まぁこんな感じで貧乏くじ引くのは
得意な不良少年の出来上がりです。
その後、鑑別所、初等少年院、特等少年院、府中刑務所、名古屋刑務所と
お決まりのフルコースです。
もちろんこの過程の中には沢山のドラマや
世間が知り得ない驚愕の事実もありますが
また別の機会にでもお話します。
ただ、この数回の施設暮らしで知り合った
ある親分の話なんですが
自分の女一人も満足にさせる事が出来ないやつは
この世界でも出世は出来ないと話された事が
とても印象的で、その後の自分が更正して行く
きっかけとなりました。
あれから30年が過ぎましたが、今でもその時の様子が
鮮明に思い浮かびます。